活動報告

提供活動

提供の様子

フィリピン・ミンダナオ島で防災用パンを提供

一般社団法人コネクトライフエイドでは、提供活動の第二弾として、京都大学農学部食料環境経済学科 松尾浩晃様、Mindanao Children’s Library Foundation Inc.様、株式会社ザ・スカイ様のご協力の元、フィリピンのミンダナオ島で、日本の防災用パンを提供いたしました。

フィリピン・ミンダナオ島は、2019年10月16日から2ヶ月にわたり、5回のM6以上の大きな地震により、甚大な被害を受けました。今回は、避難キャンプと、特殊貧困地域へ食料を提供しました。

地震概要

2019年10月16日から2ヶ月にわたり、5回のM6以上の大きな地震(M7含む)が発生。場所はフィリピン ミンダナオ島。
被害状況など全容は測りかねます。つい3ヶ月前まで世界でも稀な戒厳令(統治権を一時的に軍に移す措置)が長年続いていた地域であり、非常に不安定な地域であるからです。地震自体も日本の方はあまり知らなかったように、正確な情報はほとんど入ってきません。
また、2020年1月にマニラの火山噴火があり、ただでさえ足りない支援がそちらへ移ることにより、復興がなかなか進まないのが現状としてあります。津波の誤報が発令されたことにより、市民の混乱を招き、被害が拡大した場所もあったようです。
豊かな土壌が広がるミンダナオでは、豊富な農作物が栽培されてきました。しかし、多くはプランテーションによって痩せた土地へと変貌し、その影響で土砂崩れ等の被害も拡大し、国内のインフラ破壊と共に、「地震の長期化」による「食」の需要に供給が追いつかなくなる可能性が現地から指摘されたからです。

倒壊したホテル

倒壊したホテル

崩壊した保育園

崩壊した保育園

破損した学校

破損した学校

仮設教室(半年ほど青空教室&しばらく復旧の見込みなし)

仮設教室(半年ほど青空教室、復旧の見込みは無い)

避難キャンプ

地震による山崩れと建物の崩壊により住めなくなった200人程の街の避難キャンプを訪れました。

避難キャンプ
避難キャンプ
避難キャンプ
避難キャンプ
避難キャンプ
避難キャンプ
避難キャンプ
避難キャンプ

神父のいなくなった街

地震後、街の神父が自殺で亡くなられました。地震で教会も新築の家も崩壊し、彼は10人の子どもをかかえた父として、その後の未来に絶望したそうです。

自殺した街の神父
自殺した街の神父

父と兄が埋まった山崩れ

街から少し離れたゴムの林での作業中、地震が起こり、山崩れが起きました。その規模は大きく、彼らの街のすぐ脇まで到達しました。その山崩れにより、彼らは生埋めとなり、命を落としてしまいました。残された家族は、精神的、また一家の収入の柱を失った経済的側面からも、厳しい状況に立たされています。

被災地の山崩れ
被災地の山崩れ
被災地の山崩れ
被災地の山崩れ
被災地の山崩れ
被災地の山崩れ

特殊貧困地域

地球温暖化、産業構造の変化によって窮地に立たされている、海と川に挟まれた20〜30m幅の海岸沿いの貧困地域。800人ほどの人口の多くが子どもです。産業は、漁業とココナッツワイン作りのみです。

インフラの届かない街

この町には電気が通っていません。政府管轄地域とはいえ、そのようなことは関係ないようです。さらに、通信環境が悪く、ほとんど電波が通じません。アクセスはそれほど都市の中心と離れているわけではないのですが、湿地帯・砂浜という地形によって、フィリピン交通の足であるバイクが使用できません。そのため、地図で見る以上にアクセスが良くありません。
そして、学校がなく、800人もいる地域で学校がないのはかなり特殊です。様々な理由がありますが、学校を建設する為の広い土地がないのが大きな理由です。海岸侵食により、土地は狭くなる一方です。学校へ行く子ども達は毎日往復5kmを歩いています。マーケットも学校と同様の状況です。

インフラの届かない街
インフラの届かない街

後退を余儀なくされる産業

地球温暖化によりこの10年間、海面は上がり続け、川と海に挟まれたこの地域は、年々土地がなくなっていきました。ココヤシが幾重にも繁っていた海岸線は、何とか1列残っている程度になっています。それによって、ココナッツの収穫量は激減し、ココナッツワインのいち生産地であったこの街の産業は壊滅しました。
また、近くの港には、海外の国旗を付けた大きな船がたくさん停泊しています。この大型の漁船が、小さなボートで漁を行なっていたこの村のすぐ沖で漁を行うようになり、漁獲量は大きく減ってしまいました。それを補い家族を支える為、悪天候の中漁にでざるを得ない漁師達は、命がけで仕事をされているそうです。そして、獲った魚を見せて頂いたのですが、どれも小さなものばかりで、市場に出ているような規格のものはほとんどありません。

後退を余儀なくされる産業
後退を余儀なくされる産業
後退を余儀なくされる産業
後退を余儀なくされる産業

低栄養に苦しむ人々

食べ物を買うお金がない為、充分に食べれません。通常、野菜や果物がいっぱいなるミンダナオで飢えることはないが、ここでは魚でしか自給できません。優先順位として、主食が一番で、それに自分達で獲った魚をおかずにしていることが多いようです。つまり野菜果物等のビタミン類が不足しやすく、かといって食事に取り入れる余裕がない家庭がこの地域では目立ちました。

低栄養に苦しむ人々
低栄養に苦しむ人々

提供の様子

現地の女性に会い、近くにいた貧しい子ども達を中心に提供を行いました。皆、何かを売って家庭のお金を集めていました。パンを貰うと嬉しそうだったが、すぐに食べる子どもは少なく、親に許可をとりに行く姿が多かったです。フィリピンの人々は家族をとても大切にし、子ども達も家族の為に働いています。子ども達の本当の笑顔を見るためには、まだ少し時間がかかりそうですが、食にありつく為に毎日一生懸命な彼らにとって、間違いなく大きな1食だったと思います。

提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子
提供の様子

協力企業

●食料提供企業
株式会社ザ・スカイ
株式会社ザ・スカイは、日本の価値ある商品を、世界に届ける企業です。

●提供活動協力者・協力団体
京都大学農学部食料環境経済学科 松尾浩晃様
Mindanao Children’s Library Foundation Inc.
 Mindanao Children’s Library Foundation Inc.は地域の村に入っての絵本などの読み聞かせ活動、医療支援、就学支援、保育所支援、子どもシェルター、難民救援活動、植林活動などを行っています。

提供した食品

ふわっと美味しい防災備蓄パン「エマージェンシーブレッド」

長期保存が可能な風味豊かでふわっと美味しい備蓄用パンの缶詰です。
緊急時にもその場で缶を開けるだけでそのままお召し上がりいただけます。

エマージェンシーブレッド メープル味
エマージェンシーブレッド ブルーベリー味
エマージェンシーブレッド チョコレート味
  • 賞味期限:製造日より5年6ヶ月
  • 保存方法:常温(直射日光や高温多湿のところをさけて保存してください)
  • フレーバー:メープル味・ブルーベリー味・チョコレート味
  • そのままでも美味しく召し上がれますが、中身を取り出してラップで包み、電子レンジ(500w)で15〜20秒温めるとさらに美味しくいただけます
  • 電子レンジを使えない環境の場合は、缶のまま太陽光に30分ほど当てると美味しく召し上がることができます
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